お店でも一般の住宅でもそうですが、インテリアやデザインにこだわるのは “おもてなし”のひとつの形です。たとえばお店の開業に際して私たちAiに仕事を依頼してくださる方の多くは新しく始めるそのお店を、雰囲気の良いところにしたい、来店するお客さまにとって居心地良い空間にしたいという願いを持っておられます。

そしてAiと一緒に一生懸命考え、ともに悩み、来店されるであろう人々の心を推し図りながら良いお店を造られ、結果的にとても繁盛しているお店が本当に多くあります。お店が軌道に乗った頃にお話を伺うと「Aiさんがカッコいいお店を作ってくれたおかげです」などと私たちを立てて下さる方が多くいらっしゃいます。)

確かにそのような言葉を頂戴すると嬉しくなりますが、でも、そんな時私の心にのぼるのは、むしろショップオーナーの”もてなしの心”があったからこそ店造りは成功し顧客の心をつかみ繁盛されているのではないかという素直な思いです。(謙遜しているのではなく、実際そう感じています

そういった方たちは決まって店造りの当初から、店を訪れるであろうお客さまの視点に立った、お客さまの居心地の良い店造りをしようという姿勢が溢れています。そしてその気持ちを全面にだしながら私たちと共にお店造りを真剣に行なわれます。そして店の完成後にも同じ思いを様々なカタチで発揮され、お客様のための良いサー ビスを行っておられます。その当然の結果としてそのお店は”おもてなし”に満ちた店となり、お客さまが絶えないのではないか、とお店作りをお手伝いしながら私は思うのです。

そんな”おもてなし”の精神が店造りの最初から溢れているゆえに、同じ思いで店造りをお手伝いする業者に出会い二人三脚で真剣に店造りをし、”おもてなし”の溢れたお 店をオープンさせて成功されていくのではないかと、今までいろいろ携わらせていただいてきた中で思うのです。

では一般の住宅の場合はどうなのでしょうか?”

自分の家だから自分の好きなようにデザインしたい”という考え方もあるでしょう。それはそれで正しい考え方だと思います。それが寝室やプライベートルームなのであればなおさら。

でもやはり、”自分の好き”を考える上でそこには”おもてなしの心”が必要でしょう。

そうしたプライベートな空間にとって、お客さまとは自分自身です。その部屋で過ごす自分自身の性格や気質、好みやライフスタイルを客観的に分析して、”自分”というお客さまが一番快適に過ごせる空間を作るなら、それは過ごしやすく満足度の高いリフォームを行うことを意味します。

生活の中で、”この色が好きだ””この柄がかわいいと思う””こんな雰囲気の雑貨が好きだ””この人が描く絵が好き”などご自分の好みを表しているヒントがたくさんあると思います。また、ご自身を客観的に分析して、自分は”カジュアル”で”自然体な”気質だったとします。その分析をキーワードにして、インテリアやコーディネートを考えることも、居心地の良いインテリアコーディネートを考える助けになるかもしれません。

もしそこがリビングや玄関である場合、”お客さま”には自分自身や家族に加えて、来訪する友人たちも含まれるでしょう。その場合は、その空間を訪れるであろうすべてのお客様を思い浮かべながらコーディネートを考えるなら、そこは訪れる方におもてなしを感じさせる空間にできるでしょう。

(時折「私はセンスがないから」などと謙遜される方もいらっしゃいますが、どの方も実は必ず好みがあって、例えば“この色が好き”“この柄が良い”という感覚を皆さん持っておられます。コーディネートというのはこの「好み」を関係する全体にロジカルに、またシステマチックに展開してゆくことでもあるのですが、もしこの辺が難しく感じられるとしても、お客さまの中に眠る素敵なセンスを引き出すのは我々の仕事です)